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書評

『宇宙軍士官学校―前哨― 1』は正統派ジュブナイルスぺオペ!

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『宇宙軍士官学校―前哨― 1』は、何が書いてある本?

人気ライトノベル作家・鷹見一幸が満を持して送る正統派ミリタリーSFシリーズの導入編です。

21世紀初頭、地球は異星からの客を迎えた。その来訪を機に、人類は自らがひとつの種であることを自覚し、地球統一への道を歩みはじめた。だが、銀河文明の一員となって高度なテクノロジーを無償供与される見返りは、適応能力にすぐれた子供たちを、戦士として提供することだった!? かくて、まず純真な子供たちの教官となる最優秀な人材が選別され、特別士官候補生として巨大ステーション〈アルケミス〉に集められたが……。

硬派なタイトルからガチなエリート士官学校のミリタリ群像劇を予想しますが、中身はわりとジュブナイル寄りの素直で気持ちのいい柔軟な若者たちによる物語になっています。主人公の有坂恵一は22歳。日本地区で治安維持軍として勤務していた彼が、突如、地球連邦軍(宇宙軍)に所属を変えられ「特別士官候補生」として選抜されるところから物語ははじまります。

どんな人にオススメ?

ミリタリSFとしての本格的な設定を背景に、読みやすい文章と親しみやすいキャラたちの和気あいあいとした会話でストーリーが展開し、すらすらとストレスなく読めます。難しいSFはちょっと……という人も嵌まりやすいシリーズです。

主人公の恵一は嫌みのない素直な若者でいて、じつは潜在的な有能を秘めた参謀キャラ! 高度な異星人文明に作られた人工惑星の士官学校で、数々のテストを高い知性とひらめきでクリアしていきます。地球各地から選抜された国籍多彩な仲間たちがどんどん仲間になっていき、恵一のサクセスストーリーを盛り上げてくれます!

yonderumonの注目ポイント!

士官学校で一人に一台ついてくるパーソナルドローン『ロボ』の挙動と言動がカワイイ! 感情がないはずなのにそこはかとなく拗ねたり喜んだり、とにかくカワイイ! 恵一とロボとのあいだに育まれていっている友情の展開、注目ポイントです♪

地球人を導く〈教導者〉のミステリアスな存在感も興味をそそられます。美しく優雅な彼らが母星を失い、銀河文明評議会のもとで後進星を指導するインストラクターとなるまでにどんな経緯があったのか? 次巻以降で明かされるであろう宇宙の歴史と現在行われている戦争の真実、そこに否応なく巻き込まれていく恵一たちの運命の行方からも目が離せません。

次に手にとるのはこんな本!

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